ほねをくれ

Memory 青春の骨なしチキン

描いた絵の話「Don't call me "Moth"」

※所々に蛾と蝶がいる絵の話なので苦手な方はご注意ください。

 

前回の作業過程のスクショを貼りながら性癖を語る絵の話をするスタイルが意外と評判が良かった(当社調べ)ので、味を占めて感謝を込めて今回もそんな感じの記事である。

 

ちなみに今回の絵のテーマは「蝶に化けようとした蛾」だ。

蛾の愛好家は世界中に沢山いるし、蝶が嫌いな人も多いが、それでも世の大多数は蝶に優しく蛾に厳しい。地元のイトヨにも東京のシャレオツなアクセサリーショップにも蝶をモチーフにしたアクセサリーは売っているが、蛾のアクセサリーは皆無だ。ハンドメイドアクセサリーのイベントとかに行くしかない。虫にそこそこ好意的である私の母ですら「蝶は綺麗だけどさ、蛾はなんていうか汚いよねえ」などと言いやがる。私が蛾なら「ちきしょう、転生だ」と叫んで飛んで火に入るところである。

蛾と蝶の違いや世間のイメージの差について語り始めたらいつまで経っても絵の話に進まないので割愛するが、同じ「鱗粉がついた翅を持つ虫」なのに見た目や出没地点でここまで扱いに差があるなんてどっかの人間のようじゃないかチキショーというのを、私の大好きなthe GazettEの「A MOTH UNDER THE SKIN」を何年もヘビロテして思っていたので今回描いた次第である。出だしのベースが何回聴いても五臓六腑に沁み渡る。

 

 

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ラフ。これを描いた時点で既に1週間ぐらい費やしている。しかも去年の4月ぐらいの話である。今のメンクリに通院する前だわ

 

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どうにか色をつけて背景をある程度塗った。

ここから行き詰まって半年ほど放置される。

 

この時点で一応色とか服の設定とか考えていたが後に半分以上ボツになる。ちくしょうおまえはいつもそうだ。

 

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12月中旬になってやっと描き始める。顔がどんどん凶悪になっていった。

鬱で無気力というのを差し引いてもものすごく進まないので、ツイキャスで作業画面を垂れ流して描かざるを得ない状況を作って描いていた。それでも進みが遅かった。最初からイメージが固まっていたのが不幸中の幸いである。

ちなみに蝶はミヤマカラスアゲハ、蛾はイボタガ。「綺麗な蝶と不気味な蛾」の対比がわかりやすいシルエットとカラーと偏見で選んだ。もっと派手な柄のはいるがしかしそれなりに身近な種にしたかったのでこの二種にした。でもイボタガすら生で見たことないつらい。

 

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地獄のドレス修正。まためんどくせえ性癖との戦いが始まる。

今回の性癖さんの要望は「下品じゃない程度に脚を出しつつも布地が多くて、元はイボタガであることを示すため青いシースルーの下にイボタガ模様が見えるようにできる服~ミヤマカラスアゲハカラーのグラデーションとフリルを添えて~だ、OK?」である。心の中でシュワちゃんが「オッケー!!」と言ってズドンと銃を撃った音が聞こえた気がするが空耳である。

 

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そういうわけであれやこれや描いてひねくり回すのに数日かかった。二の腕のフリルが二段だと重たい感じになるので一段にしつつも胸の部分は二段にしたいと性癖さんが駄々をこねるので悪態つきながらそこも描き直す。つれえ。

あと単純にパイオツカイデーみを強調しきれなかったりフリルを描くのが下手くそだったりして時間がめちゃかかる。つれえ。いつまで経ってもフリルを上手に描けない。つれえ。

 

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どうにか服を塗った。あとガーターのリボンのノリでイボタガ御本尊を置いた。この時点で最早年末である。

「やらしい雰囲気にしたければ手にレース装飾を付けろ」という心の中のイモータン・ジョーの声に従い、手の部分は黒レース編み上げのやらしいやつ(スケベなレースの下着を付けてる海外のお姉さんがよく付けてるアレ)をベースにちょうちょっぽい柄にした。これで一気にちょうちょ感が増した気がする(当社比)。

 

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服がどうにかなったとこ。蝶の鱗粉ザラザラ感を出したくてキラキラ的なのを撒いた。縮小されたら全然見えないけどたぶん新刊のサイズ(B5)でならそれなりに見える。たぶん。

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全部塗り終わったのでずっと後回しにしてきた壁のとこをどうにかする。
「蝶の標本の写真」的な感じでいくと決めたもののパースがわからんすぎてツイキャスで泣き言を言いながらどうにか描く。つれえ。

 

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どうにか全部塗ってあちこち細かいとこをどうにかした。

最近は背景や暗い部分を青~紫のエアブラシで塗りつぶすのが好き。あとザラザラしたノイズを暗いところにぶちこむのも去年に引き続きめちゃやる。一気に不穏な感じが出る気がする(当社比)。

 

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毎度のことだが彩度が低いのでガン上げして完成。「今年は彩度が高い絵を描く」とさっき決めたのでめちゃ上げる。そんで服の青とか紫が目立つので暗くする。このへんの色のアレがいつもむずい。フォトショパゥワーは偉大。

 

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顔周りこんな感じ。

右半分が化粧とアクセサリーで取って付けた蝶、左半分が隠しきれてない蛾。金髪碧眼は髪を染めた(ので眉毛は地毛の黒)のとカラコン。黒チョーカーとコルセットは「蝶にならなければ愛されない」という思い込みで自縄自縛。そんなイメージ。

この量の髪をブリーチした上にゆるふわウェーブ巻いてたらめっちゃ髪傷んでるだろうな~~~とか思いながら描いてた。応援してる。

 

 

そんな感じである。長かった。やっと描き終わって日の目を見た。蝶になってもなれなくても愛されてこいよ。

 

ちなみにこの絵と前回のハロウィン絵などを10枚ぐらい詰めたイラスト本(残念ながらこのブログみたいな長い語りは無い)を2月17日のコミティアで出す予定なので、ビッグサイトに来るお友達は何卒ゲットしにきてくれるとやなぎとってもうれぴっぴ。3月に通販もする予定だよ。

そういうわけなので新刊を入稿した世界線でまた会おう。

 

 

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